うらあきば.じぇいぴ~ > 二次元 > レビュー
というわけでこの単行本に収録されているのは、ロリ系のエロ漫画ばかりが計9本。その中でメインとなっているのが、実の兄妹のラブラブストーリーである「はらませ!」シリーズ全5話(+おまけ漫画1本)。
この作品は、一人暮らし中だった兄のもとへ、実家から小学生の妹・志津子が押しかけてくるところから始まる。兄は以前、志津子とエッチしているところを父親に見つかって実家を追い出されたのだが、その居場所を突き止めた志津子は、兄の部屋に押しかけ女房として転がり込む。そして親が二人の関係を認めざるを得ない状況を作り上げるべく、愛の結晶として「赤ちゃんつくっちまおうよ」と迫ってくるのだった。
まあ女の子が小学生で、しかも実の兄と妹って時点で道義的には問題ありまくりではあるんだけど、お話の雰囲気はすごくあっけらかんとしている。ていうか「ほのぼのしている」とさえいえる。「ヤッたらできちゃった」っていうのではなく、最初っから二人が愛し合っていて、覚悟のうえで励んでいるので、後ろ暗い感じがほとんどしないのだ。
また、妹さんが明朗快活な元気娘である点も、お話をカラッと明るくしてくれている要因。自分のことを「おら」と呼び、「そこはやめてけろーっ!」とか方言丸出しなばあちゃん言葉でしゃべる様子はなんだか微笑ましい。
いたずらっ気の強い娘さんだが、子づくりにはホントに一生懸命。兄貴の方もちょっとダメ男っぽいけど、妹とちゃんと結ばれるべく真面目にがんばっているあたり、人の良さ、ええあんちゃんぶりが漂っていて、なんだか好感が持ててしまう。
二人がラブラブで、すごく一生懸命なんで、思わず「がんばれよ」ってな気持ちになっちゃったりもするのだ。
キャラクターの表情が多彩なのもいい。笑い顔、泣き顔、怒り顔、エロ顔……とさまざまな表情を、細やかで滑らかなペンタッチで実にイキイキと描く。涙を流したり鼻水垂らしたりしている顔でさえ、すっごく可愛く描けるんだからこれは強い。
基本的に、どの話も明るくほのぼのしていて後味良好。鬼畜なお話はないので、ロリ趣味のない人が読んでもけっこう楽しめると思う。もちろんロリ大好き人間だったもっともっと楽しめること間違いなし。最近のロリ系では屈指のオススメ作家なので、ぜひぜひチェックしてみてほしい。
キーワード: 妹
2007年05月11日 19時52分